- 投資信託購入してみたけど、ずっとマイナス続き…
- これから始めようと思うけど、いきなりマイナスだったらどうしよう…
- マイナスになるのが不安で夜しか眠れない…
これから購入予定の投資信託、または現在保有中の投資信託がマイナスになることは凄く不安ですよね。
そんな時、マイナスでも早めに損切するべきかプラスになるまで保有し続ければいいのかは悩みどころの1つだと思います。
長期投資前提なのか利益重視なのか銀行や証券会社から紹介されたものを運用しているかによっても変わります。
ケース別でどのように対処すべきなのかを紹介します。
著者の紹介
・投資歴2年
・現資産200万円程度
・投資信託歴2年
・家計簿歴2年
・米国株を中心とした投資
投資信託を購入するケース
投資信託を購入するケースは主に3種類ほどあると考えられます。
- 長期投資(数十年)による資産形成
- アクティブファンドによる利益優先の投資
- 銀行や証券会社、友人からの紹介で購入した
各ケースでマイナスに転じた場合の対応方法は異なりますので注意が必要です。
①長期投資の場合
長期投資の場合、一時的にマイナスになってもすぐに売却するのはNGです。
長いスパンであれば、そのマイナスは一時の下落でしかなく、月単位、年単位で見るとプラスに転じることがあります。
例えば、アメリカ主要50企業を集めた「S&P500」の株価推移グラフを確認してみましょう。
約20年間の推移
スマートフォンが普及した2011年あたりから急激に成長していることが分かります。
約3週間の推移
ところが、これをある一定期間に絞ってみると、急激な下落があることもお分かりいただけるのではないでしょうか。
3週間単位のチャートを確認してみると、横ばいどころかマイナスに転じている場面も見られます。
マイナスだから売却しよう!と考えてしまうのは、短期間のチャートしか見ていない可能性があります。
枝を見て幹を見ていないので、あくまで長期投資の場合は見るチャートも長期間にした上で判断することが大切です。
長期投資は短期間のチャートだけを見て判断しないことが大切です。
例えば、購入してからすぐマイナスになっても長期間で俯瞰してみると気にするほどの下落ではありません。
ちなみに…
コロナ感染症が拡大した2020年時点では大きくS&P500が下落しています。しかしそれ以降は株価が上がり続けています。
長期投資の場合は大きく下落した時がむしろ安く購入できるチャンスです。 安く購入できれば上昇した際に高い利益が得られることになります。
②アクティブファンドによる利益優先の投資
投資信託には、インデックスファンドとアクティブファンドの2種類あります。
インデックスファンド
日経平均株価やダウ平均株価など代表される上場企業の株価全体の値動きを表す指標と連動した投資信託。
アクティブファンド
運用のプロにより、特定の指数を上回る高いリターンを目指した投資信託。
インデックスファンド | アクティブファンド | |
方針 | インデックスに連動する | 高いリターンを目指す |
手数料 | 安い | 高い |
特徴 | ・市場全体への投資 ・安定したリターン | ・テーマ/商品がいくつもある ・プロのスキルが運用成績に左右される |
アクティブファンドに投資中でマイナスが出た際には、売り時を考える必要があります。
アクティブファンドは高いリターンが見込める可能性がある一方で、手数料が高く、良いファンドか否かを見極めるのが難しい投資先です。
アクティブファンドは上級者向けの投資信託とも言えます。
なぜマイナスに転じたのかを分析したり、仮説を立てた運用が出来ないとインデックスファンドよりも激しい値動きに混乱してしまうことでしょう。
例えば信託報酬にしても、インデックスファンドはおおよそ0.1~0.2%程度ですが、アクティブファンドは1~2%が相場になっています。
投資信託を管理・運用するための経費として投資する者が払わなければならない費用のことです。毎日純資産総額から引かれますが年単位で0.5~2%程度が相場です。
保有しているだけで高い手数料を持っていかれるアクティブファンドです。
仮に勘や直観に頼った考えなしに購入したアクティブファンドであるなら早めに損切りし、次に切り替えた方が得策だと思います。
③銀行や証券会社、友人からの紹介の場合
今保有している投資信託が銀行や証券会社、友人から紹介されて購入したという方もいるでしょう。その投資信託がマイナスになってしまった…
となると、紹介してくれた投資信託をこのまま保有し続けてもいいのかと不安になることでしょう。
結論、ファンドの特性や将来の見通しを見据えた理解がない場合は「売り」です。 目的のない投資は今すぐ見切るべきです。
銀行や証券会社からの紹介
銀行や証券会社が紹介する投資商品は、その名の通り「商品」です。
購入する我々は彼らにとって「顧客」であることは忘れてはなりません。
彼らは投資の手数料で儲けています。証券会社は手数料、銀行は証券会社の代理営業的な役回りで担当者にノルマが与えられています。
さらに彼らから紹介される商品は、手数料が高いことも特徴になるため、彼らから紹介される投資信託は購入しないことをオススメします。
友人からの紹介
友人との関係にもよりますが、友人が善意で紹介してくれた投資先は「売りにくい」ということもあるでしょう。
これからも関係が継続するため、話の中で購入した投資の話も出るかもしれません。
例え投資先を紹介されても、友人の話を鵜呑みにせず良く調べてから購入することが大前提です。
それを承知で購入した投資先なら買うも売るも自分次第。それに対してとやかく説教してくるような友人は真にあなたのことを考えてくれているとは言えません。
投資の前提は目的があることです。長期投資で資産形成をしたいのか、短期で利益を求めるのかなど投資方針は人によって異なります。
単に「儲かるから、安定するから」で購入してしまった場合は今後の自分の投資方針を見直した上で新たな投資先を選択しましょう。
まとめ
投資信託がマイナスに転じてしまった場合は、自分の投資方針と相談しながら売却するかどうかを選択しましょう。
- 長期投資(数十年)による資産形成
→短期だけで見ず、長期目線で継続する - アクティブファンドによる利益優先の投資
→マイナスの根拠や仮説があるなら継続する、考えなしなら売 - 銀行や証券会社、友人からの紹介で購入した
→銀行や証券会社から購入したものは「売り」
→友人からの紹介は自分でもよく調べた上で要検討
投資信託がマイナスに転じた時は、自身の投資方針を改めて見直し「売却するか」「継続するか」を選択することが大切です。