- インドって成長性ありそうだけど投資に踏み切れない…
- インドに「S&P500」みたいな投資先ってあるの?
- インドの投資信託で「つみたてNISA」は使える?
インドってもう人口世界1位なんでしょ!?インドに投資したら成長性凄いんじゃない?
確かにインドは今最も勢いのある国の1つですね!感覚的なものでなく具体的な情報からインドへの投資可能性を探ってみましょう!
インドの経済状況や成長性、日経平均株価やS&P500と同じような指数連動型の投資先がないかなどを詳しく解説します。
インドに投資すべき理由
インド経済は過去数十年間で飛躍的な成長を遂げ、世界の主要な経済大国の1つとなりました。
IT都市「バンガロール」は『インド版シリコンバレー』とも呼ばれ、情報通信技術(IT)、ビジネスプロセスアウトソーシングl、製造業など多くの分野で重要な役割を果たしています。
バンガロールには近年、日本企業であるトヨタ、ソニー、ホンダをはじめ、グーグルやマイクロソフト、インテル、サムスンなど350社を超える外国企業が拠点を構えています。
世界的な企業が拠点を構えるほど、成長性のある都市ということですね!
経済成長の度合いが分かるGDP成長率で見てもインドは日本に比べ、かなり成長していることが分かります。
画像出典:経済成長のネタ帳より
各国のGDP成長率
2019年度 | 2021年度 | |
インド | 3.74% | 8.68% |
日本 | -0.36% | 1.66% |
アメリカ | 2.26% | 5.67% |
中国 | 5.95% | 8.08% |
このGDP成長率は今や経済大国になりつつある中国にも勝るとも劣らない勢いです。
インド経済成長の背景
こうした圧倒的な経済成長の裏にはどのような背景があるのでしょうか?
それは勿論、人口が増えているからでしょ!
人口増加だけが原因の1つではありません。自国の特徴を活かした政府の経済政策も起因しています。
- 世界1位の人口
- 情報技術産業の急速な発展
- 外国企業の進出促進政策
- 政府の産業政策
世界第1位の人口
人口増加により、単純に労働力が増える他、新たな消費需要が生まれるなどの相乗効果もあります。
出典;文部科学省より
これにより経済成長が促され、インド経済の勢いを支えています。一方、経済格差の問題やインフラ不足などの問題も挙げられています。
情報産業の急速な発展
インドといえば「IT」というイメージがあるかと思いますが、インドは『IT大国』たるべき環境が整っていると言えます。
- 公用語が英語なため海外ともコミュケーションを取りやすい
- 1990年代の海外企業のインド進出を促す政策の中にIT産業に特化した補助金や税優遇制度を取り入れた
- 大学には高度なIT技術を習得できるプログラムが提供されている
日本なんて今「プログラミング!」って騒いでるのに…
インド政府のいち早い仕込みとコミュニケーションの取りやすい英語が公用語であることはインドのIT産業の基盤となっています。
積極的な海外企業の進出促進策
インドは自国産業の発展のため、海外企業を積極的に受け入れる動きを見せています。それが「MAKE in INDIA」という政策です。
この政策により、インドは世界的な製造業拠点となり、各種製品の生産が活発化してきました。
例えば、インフラ整備においては、高速道路、鉄道、港湾の整備を進め、また電力供給においては、太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーの普及も進められています。
インドに投資したくなってきた!
次はもう少し投資に焦点を当ててお話します!
インドの株価指数
経済成長が目覚ましいインドですが、インドへの投資を考える前にインドの株価指数を見ておきましょう。
シスウ?って何?
株価指数は日本で言う所の日経平均株価です。日本を代表する225銘柄の平均株価のインドverと考えておけばよいです。
株価指数とは
株式市場全体や特定の業界の株式の動向を表したもの。株価指数は経済活動の重要な指標の1つで投資家や経済分析家が市場全体や特定の業界の状態を把握するために利用される。市場のトレンドや投資家の心理状況を示す情報源となる。
その国の市場動向を示す重要な株価指数ですが、インドの場合は以下の株価指数が参考になります。
SENSEX
インド共和国最大のボンベイ証券取引所(Bombay Stock Exchange)に上場する銘柄のうち、流動性、取引規模、業種などを代表する30銘柄で構成される
Nifty50
インドのナショナル証券取引所に上場する銘柄のうち、、時価総額、流動 性、浮動株⽐率等の基準を⽤いて選定した 50 銘柄で構成されている
赤:NIFTY50
青:SENSEX
黄:S&P500
橙:日経平均株価
え…赤と青の伸び凄くない?
2000年3月時点:終値5,000ルピー
2023年3月時点:終値59,000ルピー
※ルピーはインドの通貨
ここ20年での株価指数は約11.8倍になっています。
ちなみにアメリカの代表的な指数であるS&P500は20年間で約2.7倍、日本の日経平均株価は約1.35倍となっています。
え!これ絶対SENSEXかNIFTY50に投資した方が良いじゃん!
海外に投資する場合は通貨為替レートが影響を受けます。インドの通貨ルピーが日本円に対してどう推移しているのかを見ると…
出典:Googleファイナンスより
2000年当時は1ルピー当たり2.47円だった所が、現在(2023年時点)は1.61.円まで下がっています。ルピー安、円高になっているため単純に先ほど見たSENSEX通りの株価上昇の恩恵は受けられません。
約3割減っている(0.651倍)と考えるとルピーと日本円の為替影響も加味すれば、SENSEXの対日本円株価は約7.7倍になります。
引用:伊予銀行「為替ヘッジのしくみ」より
7倍でも全然良いじゃん♪
インドに投資する方法
日本人がインドに投資する方法は大きく分けて2つです。
- 投資信託
- ETF
残念ながら日本ではインド株式市場に上場されている株式は購入できません… しかし、投資信託やETFを活用することで分散投資をしながらインド株へ投資することが可能です。
投信信託
インド株へ投資する場合には投資信託を利用する手があります。しかし、日本で取り扱いがあるインド関連の投資信託はアクティブファンド型の運用が多く見られます。
アクティブファンドは高いリターンが得られる反面、手数料が高い傾向にあり、投資先としてはコストメリットがあまりない印象です。
さっきのSENSEXとかNIFTY50に連動した投資信託はないの?
インデックスファンドのことですね!1つだけ見つけました!
大和-iFreeNEXT インド株インデックス
インドの株価指数「Nifty50インデックス」に連動したインデックス型の投資信託です。2023年3月から始まったばかりの投資信託です。
ノーロード(買付手数料なし)かつNISA制度対象の商品ということもあり、購入のしやすさはありそうです。
インデックスファンドで人気な商品と言えば、「S&P500」で、私もこのインデックスファンドに投資していますがこれと比べるとどうでしょうか。
大和-iFreeNEXT | S&P500 | |
銘柄数 | 50銘柄 | 500銘柄 |
特徴 | インド・ナショナル証券取引所に上場する50銘柄を選定した「Nifty50」に連動 | 米国株式市場の時価総額の約80%をカバー |
信託報酬 | 0.781% | 0.0938% |
設定日 | 2023/03/13 | 2019/09/26 |
連動指数 | Nifty50 | S&P500株価指数 |
直近1年間のリターン | ?(不明) | -2.61% |
※2023年4月時点
※大和-iFreeNEXTは為替ヘッジを原則として行わない。つまり、通貨為替の変動影響を受ける可能性がある。
S&P500と比較してみると注意点が2つ見えてきます。
- S&P500と比べて信託報酬(手数料)が高い
- 通貨為替変動の影響を受ける可能性があるため、対ルピーの動向次第
まだ始まったばかりのファンドなので、今後手数料が安くなることや「S&P500」よりも大きなリタ―ンが得られそうなら検討の余地あり!と言ったところでしょうか…
ETF
続いてインドへの投資先として「ETF(上場投資信託)があります。
ETFって何?
指数連動型の投資信託です!先ほど紹介したNIFTY50やSENSEXに連動した値動きを見せます!
ETF(上場投資信託)は通常の投資信託とは仕組みも異なるのでETFについて良く知らない方はまずETFとは何?という所から勉強しましょう。
ETFの詳しい解説はこちら
調べたところ、日本で購入できるインド関連ETFはおおよそ7~8つ程度でした。そのうち、SENSEXとNifty50に連動したETFが計2つありましたので紹介します。
iシェアーズコアS&P BSE SENSEX India ETF
インドの株価指数「SENSEX」に連動したETFです。しかし、通貨が香港ドルになっているので日本円→香港ドルに変換してインドに投資するという少しややこしい購入方法になっています。
dbエックストラッカーズCNX Nifty UCITS
インドの株価指数「Nifty50」に連動したETFです。こちらも、通貨が香港ドルになっているので日本円→香港ドルに変換してインドに投資するという少しややこしい購入方法になっています。
SENSEX | Nifty50 | |
銘柄数 | 30銘柄 | 50銘柄 |
特徴 | インド最大のボンベイ証券取引所に上場する30銘柄に連動 | インド・ナショナル証券取引所に上場する50銘柄に連動 |
経費率※ | 0.64% | 0.85% |
設定日 | 2023/03/13 | 2007/07/05 |
連動指数 | SENSEX | Nifty50 |
直近1年間のリターン | -8.00% | -9.06% |
設定来のリターン | 153.31% | 92.69% |
※買付手数料や信託報酬もろもろ合わせた手数料として経費率と表記 ※2023年4月時点
まとめ
記事でも紹介した通り、現在インド市場は急速な成長を続けており、アメリカや中国にも劣らない力をつけています。
しかし、日本においてはまだインド投資の土台は限られており「S&P500」や「全世界株式」などのつみたてNISA対象や手数料が格安な製品はまだないと言えます。
今回はSENSEXやNifty50などの指数連動型に注目して紹介しました。インドはこれから要チェックになる市場ですので次回また紹介します。
インドへの投資は資金余裕があれば、分散投資の1つに加えておきたいね!